Mobile2.0 ポストWeb2.0時代のケータイビジネス 宮澤 弦
Mobile2.0 ポストWeb2.0時代のケータイビジネス
宮澤 弦
●とりあえず一読的な本
モバイル広告についての表記はすくないので、代理店の方にはもの足りないかと思い
ますけど、モバイル市場について現状分析する程度で読むといいかも。iphoneが日本
に参入してきたら、ガラっと一変する可能性も大有りだね。
●現状をスナップショットで捉えられる本
6章から構成されそれぞれがモバイルビジネスに深く関わっている著者によるものである。
多くの章で通信キャリア主導の「公式サイト」ではなく自由にサービスを提供する「非公式
サイト」が今後有望であるという想定から話が展開されている。
もちろん携帯の特性である位置情報、ユーザー情報を活かしたアプリケーションの可能性
も紹介されているがWeb2.0の大きさに比べればMobile2.0とするには変化が少ないように思う。
また、使われている統計データが著者が生成したものではなく、多くは引用になっているため、
新たな発見がない。
ということで、モバイルの動向が得られたという点では+1だが、新規性という点で-1となり、
それ以外は期待通りだったためにスコアは3とした。
現状のモバイルビジネスの動向をスナップショット的に捉えたいというひとには適切な本だと
思う。逆にモバイルビジネスを網羅的に知りたいというひとには物足りない書だと思う。
●少し古いが、Moboile2.0が描く世界の解説本
通信会社主導で導かれたモバイルコンテンツ・コマースの世界Mobile1.0から、通信会社
(だけ)が主導ではなくなるMobile2.0の世界がどのようなものか解説されています。
Mobile2.0では、非公式サイトが主導となり、モバイル広告の需要・サービスが拡大して、
以下の潮流がキーとなって、モバイルコマース市場が更に拡大すると提言されており、
モバイル系の特にコンテンツの事情にそれ程精通している訳でなく、今後のモバイルに
よるサービスがどのように発展して行くのか興味がある方には、少し内容が古いですが
お薦めできます。
1.検索機能と広告の更なる融合(PC世界のアフィリエイトサービス等)
2.パーソナライズとレコメンデーションの更なる進化(位置情報や行動履歴に沿った、
無駄のないPushマーケティング等)
3.RSSの利用による、モバイルブログ・SNSの使い勝手の更なる向上
●ケータイに10数年前のインターネットと通じるものを感じた
ケータイのビジネスに実際に関わっている人々による最新事情の紹介。複数の筆者が
書いているため内容が重複している箇所や体系化されていない面もあるが、ケータイを
取り巻く1、2年後くらいまでの変化の芽はつかめると思う。
基本的にはPC・インターネットで起きた変化を追いかけてきたケータイ・インターネット。
だが、いくつか大きな違いもあることが紹介されている。例えば、PCだと完全に自宅や
職場という固定の場所とネット空間で完結してるが、肌身離さず持ち歩くケータイだと、
より実生活に結びついた展開ができること、GPSとの連携が不可欠なことなど。
また、検索エンジンがもたらす変化にも言及している。キャリア認定の公式サイトではな
く、勝手サイトが力を持ち始める。だが、ケータイではキャリアが公式サイトから勝手サイ
トへのリンクを禁止していることもあり、リンクを基にした検索の順位付けが難しく、いまだ
にキャリアによるディレクトリー型の羅列が主流になっているという課題も示されている。
端末や通信インフラだけではなく、キャリアがコンテンツまで牛耳っているケータイの世界
は、ベンチャーによるゲリラの論理が効きにくいためにPCほど展開が一筋縄ではいかな
いかもしれない。本書で示されている変化はまだ萌芽に過ぎないし、ベンチャーによる事
例が中心のためにスケール感も小さい。
だが、ケータイがとてつもなく大きな可能性を秘めていることも間違いない。ケータイの世界
に十数年前のインターネットと何か通じるものを感じた。
●【モバイル環境 未来に向けての本】
通信業界の内容ではweb2.0より、mobile2.0の方が我々の生活により大きく関係します。
現に、パケット定額制や、3G携帯の登場によって生活の環境が変化してますし、終わりの
部分の2010年の箇所は未来の予測的なお話でした。
ニッチタイムの時間の使い方と携帯電話の関わりのくだり(3章の部分)気に入っています。